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外国人留学生、進む日本企業離れ 日本語力重視を懸念?

日本経済新聞電子版 2022年10月6日より

外国人留学生の日本企業離れが進んでいる。就職情報会社ディスコ(東京)の7月の調査で、来日中の留学生のうち日系企業への就職を志望するのは42%にとどまり、初めて外資系志望者を下回った。新型コロナウイルス禍で学生時代、アルバイトなどで会話する機会が減ったこともあり、求められる高度な日本語力に不安を覚える人が多い。

日本での就職を望むのは約9割に上ったものの、「日本にある日系企業」を志望するのは42%で前年から9ポイント減った。一方で「日本にある外資系企業」は46%と前年より11ポイント増えた。外資系が日系を上回ったのは、この設問を設けた17年調査以来初めてだ。

実際、調査では78%が日本企業に抱くイメージに「高い日本語力が求められる」を挙げた。日本で就職する際、不安に感じることは「自分の日本語が通じるか」(55%)が最多だった。

留学生の就職支援を手掛けるLinc(リンク、東京・千代田)の仲思遥・最高経営責任者(CEO)は「敬語表現などが苦手でも業務上の意思疎通には困らない留学生が多い」と指摘する。コミュニケーション力を過度に重視すると、多様な人材の獲得を妨げかねない。

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